2002/01/01UP
角田の新年
年末になってようやく事務所の掃除に手をつけた。 正月号の原稿書きから解放され、あらためて荒れ放題になった事務所を見て暗然とした。 未整理の資料が山積し、無数のファクス用紙が散乱するデスク。飲みかけの缶コーヒーが列を作る。そのわずかなスペースに仕事用のパソコンが窮屈そうに鎮座する。 思案の挙句、とりあえず「今後も必要そうなもの」「捨ててもあきらめがつきそうなもの」に分別することから始めた◇洗面道具から印鑑までが放り込まれた机の中をあさっていたら、 これまでいただいた名刺の束に「再会」した。多分1000枚単位で重なっているはずだ。1度だけの挨拶の人もいれば、長くお付き合いいただいた人もいる。名刺の数だけ出会いがあり、 そこに取材活動があった。2、3枚めくって知人の顔を思い出し、名刺の山を「必要なもの」に重ねて置いた◇ホルダーに保管している角田分に限っても、その数は膨大だ。角田支局への赴任から9ヶ月。 短い期間だが、さまざまな分野の、さまざまな人に会い、さまざまなものを教えてもらった。記事に反映されたかどうかは関係ない。その一つひとつの出会いが、私個人にとっての貴重な財産になっている ◇さて、年か明けた。また新しい1年が始まる。今年はどんな人々がこの名刺ホルダーを飾ってくれるのだろう。そんな夢想を膨らませながら、新春の角田の町に出ようと思っている。