2001/11/01UP
国体を終えて
新世紀を冠したみやぎ国体が終わった。丸森町のウォークラリーから角田の剣道、 そして蔵王の山岳と仙南を走り回った。これまでのスポーツ取材では体験したことのない競技ばかり。 特に角田の剣道は管内のメーン競技とあって、取材は緊張の連続だった◇ルールそのものを予習するのは簡単でも、 真剣勝負の微妙な駆け引き、秀徹した技の数々なんて、にわかスポーツ記者に理解できるはずもない。 報道席付近にいた他県の監督や選手らに解説を願いながら、とにかく東北勢の戦いに神経を注いだ。 ◇結果は宮城チームの少年男子が優勝。地元勢の勝利に沸き立つ観客席の興奮が、階下の報道席にまで伝わってくる。 選手たちの歓喜の笑顔がまぶしい。「これまで応援してくれたたくさんの人々に恩返ししたかった」。 地元代表という重責を担っていた選手のてらいのない言葉が、すとんと胸に響いた◇最後に、 会場で気になったことがひとつ。見る限り、各県選手団のユニフォームの中で、 日本語で県名をデザインしていたのは宮城勢だけ。アルファベット表記の他県と比べ、 日本語表記はやはり遠目でもはっきりと区別できる。子供たち数多くも詰め掛ける国体会場で、 ひらがなの「みやぎ」表記がひときわ優しく見えた。