2025/2/1UP
子どもが求めるもの
昨年は年明けから悲しいニュースが続いただけに、今年は比較的平穏な正月だったように感じます。私もゆっくり過ごさせていただきました。
年が明けたなと感じさせるイベントが成人式。今年は残念ながら取材にうかがえませんでしたが、参加者は輝かしい未来を思い描いて目を輝かせていたと想像します。地元に根付いて活躍する方もいれば、世界をフィールドに奮闘する方もでてくることを期待したいですね。
少子化が進んでいるだけに、若い世代の存在感が一層増しています。昨今は大手企業を中心に新卒社員の待遇改善のニュースが多く聞こえ、初任給30万円も珍しくなくなりつつあります。
労働市場が人材材不足で苦悩する中で、昨今はどこの自治体も少子化対策に奔走しています。「子育て支援の充実」は最重要施策となり、国でも高校無償化などを議論。個人的には、普通に働いていればさほど教育費に困らない社会の構築を目指してほしいところ。将来的に「財源が…」と、増税されては元の木阿弥となる気がします。
他方、子育て支援の拡充に反して、不登校・引きこもりが増えています。角田市の不登校の児童生徒は2023年度147人。1000人当たり80人を超える割合となっており、全国平均の約37人を大きく上回ります。
偶然ながら、それらに関連する取材が続きました。一つは不登校や引きこもりの保護者たちが集まる「ほっとすてーしょん」。子どもの不登校や引きこもりの悩みは、なかなか人に話せないもの。角田自治センターで毎月開催される保護者同士が気兼ねなく思いを吐露できる場。笑いあり涙ありの現場でした。
もうひとつは、学生団体による「さーどぷれいす」。子どもたちに学校や家庭以外の第3の居場所を提供する取り組みです。自治センターや市民センターで今月開催され、高校生スタッフらが子どもたちと一緒に遊んですごしていました。団体の代表は市内在住で、一時的に学校に行けなくなった経験を生かしているとのこと。その姿勢と行動力には驚きました。
取材で感じたのは、大人がよかれと考えたものと、子どもたちが本当に求めるものにギャップがあるのではないかということ。不登校や引きこもりが増えている現状を踏まえると、子どもたちが求めている環境は何か、今の教育システムのままでいいのか、見つめ直す時なのかもしれませんね。
末筆ながら、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
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市幹部らにプレゼンする
角田高家庭部の生徒たち(奥) |
