2024/9/1UP


求むアイデア

 日中の暑さは相も変わらず。それでも、日が落ちると感じる涼しい風に、季節の変化を感じます。 最近の天気には驚かされてばかりです。先日、千葉県の祖母に会いに行った際、体験したことのない雷雨に見舞われました。気温35度はもはや普通で、時に強烈な雨。日本は亜熱帯の国になっていくのではないか、と思わされます。 角田では14日の「牟宇姫夏まつり」で、スコールのような雨がありました。昨今においては恵みの雨とも言えるかも知れませんが、気候の変化は農作物などに影響を及ぼす可能性があります。梅、豆、コメなどの特産品を守るためにも対策が求められるかも知れません。 その角田の主要産業である農業を別の切り口から応援しようとする活動が、角田高家庭部で進んでいます。5日に開催された地域活性化や課題解決に向けて市民自ら企画立案する「角田市市民提案型まちづくり事業」の採択に向けた公開プレゼンテーションで、地元農産物などを活用した弁当の販売を提案しました。 市民提案型まちづくり事業は、採択された事業について経費の5分の4以内、最大100万円を補助するもの。2グループがプレゼンし、市幹部らが審査しました。 採択された角田高家庭部は、角田産と能登半島の野菜を使った弁当の販売を提案。「角田のいいところ伝えながら経済活性化につなげ、東日本大震災で支援してくれた恩返しをしたい」とアピールし、道の駅かくだで販売するとしました。 若い世代が地域産業に目を向け、活性化へ知恵を絞っていくことは歓迎したいもの。一方で、事業としては比較的小規模なもの。高校生で100万円を使った事業を実施するのも容易ではないのかな、とも感じました。せっかく確保された市の事業予算。次回からは、高校生たち以外からも地域の新たな伝統・風物詩となるようなアイデアが生まれてくることに期待したいところです。 事業に採択されなくても、プレゼンすることで前進するアイデアもあるかもしれません。小欄をお読みになっている皆さまも「角田にあんなことがあればいいな」と思うことは少なからずあるはず。ぜひ、挑戦してみてはいかがですか。
市幹部らにプレゼンする
角田高家庭部の生徒たち(奥)