2023/12/1UP


議会からみる社会変化

 まず、先月の原稿で誤りがあり、読者の方々からご指摘をいただきました。斉藤ブラザーズの出身校について金津中のところを、枝野中と記載していまいました。この場を借りておわび申し上げます。
 ついこの間まで猛暑がウソのような季節の移ろい。暖かい布団の中も悪くありませんが、外の澄んだ空気も気持ちいいもの。ただ、気がかりなことが一つ。社用車のタイヤ交換のためにディーラーに電話をすると、なんと平日も休日も予約でいっぱいだったことです。予定よりかなり遅くなってしまい、取材に影響が出なければいいのですが…。  年末が近づくにつれて徐々に世間は静かになりますが、熱を帯びていたのが丸森町議選。定数14に17人が立候補し、現職2人が落選する展開となりました。  9月に行われた角田市議選と異なったのは女性議員の増加でしょうか。角田市ではベテラン女性市議1人が引退し、現在は1人だけになっています。一方、丸森町は1人から3人に増加。町として初めて女性議員が複数人となりました。ちなみに1人は31歳で、女性としては町議会史上最年少となります。  現職の女性町議が初当選したのは2015年。丸森町で半世紀以上ぶりの女性町議の誕生でした。最初の女性町議は、町合併後最初の選挙での当選した佐藤はるい氏(任期1955~59年)とのこと。では角田市はどうか。過去記事を探ってみると、1991年に当選した古積恭子氏で、当時の紙面でも「初の女性市議誕生」と大きな見出しが付いています。 角田市で女性市議が誕生して30年超になりますが、複数人在籍していたのは2019~23年の1期のみ。現在は1人の在籍になるので女性の割合は16分の1、わずか約6%止まりです。もちろん「女性だから」という理由だけで議会に押し上げるわけにはいきません。とはいえ、男女半々の社会において極端に比率が異なる状況を「そういうものだから」と片付けるわけにはいかないでしょう。 自然に変化することが望ましいところですが、女性の社会進出が長年叫ばれ続けての現在です。一定割合を女性に割り当てる「クオータ制」など、意識的な対応が求められていくのかもしれません。そのような中での丸森町議会の変化。角田市以上に人口減少や高齢化などの問題が重くのしかかる町に、しばらく注目していきたいと思います。