2007/1/1UP


お正月

 読者のみなさま、明けましておめでとうございます。角田に赴任して2度目のお正月を迎えました。 今年は帰省も旅行もせず、この街で年末年始を過ごしました。妻が仕事だったため、2歳の娘の子守りをしながら、ただただ静かなお正月を過ごしました。 そういえば、子どものころは歌のように「もういくつ寝ると」とお正月が来るのを楽しみにしていたものですが、今はそんなわくわく感がなくなってしまいました。年をとって(まだ30代ですが)感性が摩耗したせいでしょうか。 それとも、世間全体が年々、お正月を特別なものと捉えなくなったせいでしょうか。例えば商店では、元旦営業の店も珍しくなくなりましたが、お正月ぐらい日本全国一斉に休んだらいいのに、と思います。 月曜日があるからこそ、週末が楽しい。「毎日が日曜日」という生活は夢の暮らしではなく、むしろ囚人の生活に近いような気がします。山もなく谷もなく、始まりも終わりもない生活というのは、平穏に見えても苦しみが多そうです。 つまり、何事もメリハリが大切だということです。そう考えると、お正月というのもまた、一年をリセットする重要な節目であり、もっと意識して大切にしなければいけないのかもしれませんね。 年末に面倒だと思いながら大掃除をするのも、実はあんまりおいしくないおせち料理をがんばって作るのも、メールで済ませず年賀状を用意するのも(今年はサボってしまいましたが)、すべて節目を迎えるための大切な手順なのでしょう。 自分の心掛け次第で、来年は「待ちきれないお正月」が取り戻せるかもなぁなどと考えています。今年も一年、お世話になります。よろしくお願いします。
河北新報角田支局 上田 敬