2020/1/1UP
流行語
ちょうど12月1日に「角田ベートーヴェン第九『喜びのうた』を歌おう会」のハーモニーで幕を開けた角田の師走も、早いもので残すところあとわずかとなりました。角田支局に着任した4月以降、市民の皆さまには角田のいろいろなことを教えていただき、大変お世話になりました。秋以降は台風19号関連の取材で息をつく間もなかったというのが本音です。ただ、この時期は1年を振り返るニュースも多く、「あんなことも、こんなこともあったな」と一息つきながら穏やかな日々を思い出したりもしています。今年の「現代用語の基礎知識選 ユーキャン新流行語大賞」が発表された時もそうでした。その大賞に選ばれたのは、ラグビー・ワールドカップ日本代表のスローガン「ONE TEAM(ワンチーム)」でしたが、「角田の流行語は何だろう」とふと思いました。自分の仕事を振り返る意味も込めて、4月以降に書いた記事の中から探してみました。併せて来年の展望も考えます。 ◆羽生結弦の田んぼアート 「羽生結弦 田んぼアート」と河北新報の記事データベースに入力して検索すると、記事は8件ありました。国内外から約3万5000人の見物客を集めたそうですが、記事が少しでも誘客に貢献できたとすればうれしい限りです。台風19号がなければ、記事は9件でした。10月19日の稲刈り体験が台風で中止になったからです。当然、取材するつもりでいました。田んぼアート自体に大きな被害はなく、地元農家の手で収穫を終えました。羽生選手と言えば、けがを乗り越え平昌五輪で金メダルに輝きました。まさに不死鳥です。もし来年も田んぼアートで羽生選手を描くとすれば、台風で傷ついた角田の再生を不死鳥と重ね合わせてイメージできるような作品になればいいなと思います。 ◆道の駅かくだ 検索で25件ありました。今年4月にオープンした際の模様や、その後のイベント、扱っている商品などを記事で紹介しています。道の駅は開店に至るまでさまざまな議論があったと聞いています。2016年の市長選では、道の駅整備の是非が争点でした。角田支局に赴任する前なので選挙戦を詳しく論じることはできませんが、今も道の駅について「もっと店内は広い方が良かった」「角田の地場産品が少ない」「もっと特徴があれば」など、厳しい声を聞くことがあります。こうした意見も大きなくくりで言えば、まちづくりへの市民参画です。道の駅の誕生で、地域活性化という市政テーマが目に見える形で市民の前に表れました。ラグビーに例えると、いろんな意見が互いにスクラムでぶつかり合って、将来的なまちづくりの方向性を探っているように見えます。そして来年、また市長選が行われます。台風19号を教訓とした防災体制の強化などが争点になりそうですが、何陣営がスクラムで競り合うのか、今のところ構図は分かりません。いずれにせよ、さまざまな意見で角田を高め合い、勝負の後はノーサイドの精神を忘れてほしくはないものです。台風の被害から立ち上がるのにも、ONE TEAMで臨む必要があるでしょうから。
来年もよろしくお願いします。
8月、田んぼアートの展望台から
作品を眺める見物客
道の駅かくだで11月にあった復興イベント。
芋煮が振る舞われた