2014/7/1UP


フウチソウ

 学校の作文でも町内会報でも、文章のタイトルを考える時は苦心するものではないでしょうか。内容を的確かつ象徴的に表現しつつ、読む人を引きつける題。新聞の連載記事の場合も、なかなか最後まで決まらないのがタイトルということが結構あります。本紙連載の「透明な力を」は「雲からも風からも、透明な力がそのこどもにうつれ」という宮沢賢治の文章の一節から取ったもの。本社企画班の執筆で、凝ってるなあと感心します。私がずっと気になっていたのはM紙のコラム「風知草」。タイトルの含意がよく分からないまま、ろくに調べもせずにいましたが、思わぬ所で教わりました。先日あった角田樹草会主催の盆栽・山野草展。出品作の一点が風知草でした。会長の阿部さんによると「高山の岩場に自生する草で、風を感じて草丈が伸びたり縮んだりする。昔、修験者はこの草丈の長さでその年の気候を判断した」とのこと。勉強になりました。歴代支局員が担当しているこの欄のタイトルは「Let,s!KAKUDA!」。レッツ、カクダ…。何はともあれ「さあ、角田で」という編集長の意気込みが伝わってきます。