2014/4/1UP
「ばあちゃん」の贈り物
匿名で児童施設にお金やランドセルを寄付する「タイガーマスク現象」が一時大きな話題となりましたが、丸森の耕野小にはこの春、不思議な贈り物が届きました。教頭先生から連絡を受けて伺うと、少しくたびれた段ボール箱に果物のブンタン8個、手作りのピエロのような姿の小さな人形と手編みの手提げ袋がたくさん。郵便小包の差出人の欄には「ばあちゃん」とだけ書かれていました。中の手紙には、手元がいくらか震えたような文字で「少しですが、子どもさんとお母さん方に差し上げてください。元気でお過ごしください」と記してありました。
ちょうど震災後の学校の様子がテレビで紹介された後で、「子どもたちを気遣ってくれたんでしょうね」と教頭先生。贈り主にお礼を言いたいと小包に押印していた塩釜の郵便局に問い合わせたそうですが、個人情報は教えてもらえず、地元の新聞に載れば何か分かるかもということで連絡をいただきました。子どもたちの喜んだ様子は社会面の片隅の「みちのく」の記事で紹介しました。「もし贈り主の方がわかったら教えてください」と言われましたが、掲載後も特に反応はありません。善意の贈り主に、子どもたちや先生方のお礼の気持ちが伝わったなら何よりです。