2014/1/1UP


冬の絵解き

 市内から見渡す蔵王の山々はすっかり白く色づき、澄んだ空によく映える姿に運転中もつい目を奪われてしまいます。夜道を歩けば、台山公園のライトアップも幻想的な雰囲気。これも角田ならではの冬の風物詩でしょうか。写真と短い文で四季折々の風景や各地の風習を伝える記事を「絵解き」といいます。しめ飾りづくりなど正月に向けた準備のほか、冬は特に昔ながらの保存食づくりがテーマになることが多いように思います。角田市内でも家々の軒先に吊された干し柿がよく目に付きます。丸森に足を伸ばせば、特産のころ柿やへそ大根。かつて勤務した一関では凍み豆腐、宮古では南部鼻曲がり鮭の新巻鮭づくりが盛んでした。いずれも寒暖の差を利用し、素材の旨みを凝縮させた先人の知恵。味わえば、懐かしくその土地を思い出す故郷の味です。絵解きは写真の腕が試されるのでなかなか苦戦しますが、土地ならではの味覚や風習、景色に出会えるのも楽しみの一つです。年末年始。御家族の里帰りを心待ちにされている方々も多くいらっしゃることでしょう。皆様どうぞよいお年をお迎えください。