2013/8/1UP
となりのなでしこ
本紙夕刊で6月から「となりのなでしこ」という連載が始まりました。サッカー女子なでしこリーグ、ベガルタ仙台レディースの選手たちの職場での様子を追った記事で、ピッチ上とはまた違った姿を知ることのできる興味深い内容です。 チームの選手24人のうち、プロ契約はMF鮫島彩選手1人だけ。他の選手は日中に仙台市内の企業で働き、夕方から練習という日々を送っています。連載の1回目はやまや泉野村店でレジ係や売り場設営を担当するDF長船加奈選手。2回目は菓匠三全泉インター店で接客係を務めるFW伊藤美菜子選手。2人とも最初は慣れない職場に戸惑ったようですが、今や看板娘の存在。「お客さんに『頑張って』と声を掛けられて励みになる」と語る笑顔が印象的です。 ベガルタ仙台レディースの母体は福島県のJヴィレッジを本拠地にしていた東京電力マリーゼ。鮫島、長船、伊藤の3選手を含め、現在の主力の大半は原発事故の影響で休部したマリーゼに所属していました。状況が一変してサッカーどころではない中、複雑な思いを抱えて現役続行の道を探り続けた選手たち。ベガルタ仙台レディースとして再出発した当初、選手たちは口々にプレーできることへの感謝の思いを表していました。 今年は角田市陸上競技場で初のホームゲームが開催されます。9月29日は千葉戦10月20日は大阪高槻戦。市を中心に協議会が設立され、支援ムードも徐々に高まっています。6月の石巻市の公式戦は約2000人の観客で沸いたようです。角田市でも多くの観客が集い、地域の盛り上がりにつながればと思います。